産業構造の変化
高度成長期については、経済発展論のうえから、とくに産業構造の変化について特記すべきことがいくつかあります。
やや歴史懐古的なものになりますから詳しくはのべませんが、若干の点を列挙しておきます。
1.景気変動・成長→設備投資→輸入増加→貿易収支悪化→投資抑制を伴いながらも急成長し、競争力も強化されました。
その結果、1964年にはIMF(国際通貨基金)8条国移行、OECD(経済協力開発機構)加盟が実現しました。
2.成長の結果、雇用が改善され、ほぼ完全雇用が実現し、長いあいだ日本経済を特微づけていた2重構造がほぼ解消されました。
国民のあいだにも中流意識が強まりました。
卸売物価は生産性の上昇もあって落ちついた動きを示しましたが、サービス料金を含む消費者物価は若干上昇しました。
・・・このような現象に対して、従来の低い賃金層の人たちの生活が向上したのだから、消費者物価の上昇を「人間の価値の上昇」としてむしろ肯定的にみる見方もありました。